世界一の症例数インビザライン
矯正治療の方法として、マウスピース矯正というものを皆さんも聞いたことがあると思います。
ただマウスピース矯正といっても色々なブランドの製品があります。
多種多様なものが製品化されましたが、すでに無くなってしまってアフターフォローが受けられないものも存在してきてます。
そこで今回は世界で最も使用されているマウスピース矯正の一つ、インビザラインの優れた特徴をご紹介したいと思います。
スピードの速さ
インビザライン以前は、レントゲン写真をトレーシングペーパーに書き込み、手作業で解析して治療計画を練っていましたので、無意識に歯科医師のクセが入り込みます。
矯正装置の取り付けも同様です。
一方、インビザラインの矯正治療は、クリンチェックという専用のシミュレーションソフトの解析結果に基づいて進められます。
コンピューターが最適な移動方法を決定するので、歯科医師のクセが入り込む余地がありません。
最も効率的な治療計画が立てられます。
インビザラインの矯正装置であるマウスピースも自動的に作られます。
インビザラインは、効率的に歯並びを整えられるので、マルチブラケット矯正と比べると治療期間が3割から5割くらい短縮できます。
高い正確性
インビザライン以外にもマウスピース矯正はありますが、インビザラインは最も歴史があり、世界トップのシェアを持っているので、膨大な量の矯正治療のデータを持っています。
このデータをもとにクリンチェックは改良を受け続けていますので、インビザラインは他のマウスピース矯正よりも圧倒的な正確さを持っています。
高い確実性
インビザラインのマウスピースはコンピューターにより自動的に作られますので、製造上の誤差はほとんどありません。
マルチブラケット矯正では、フリーハンドで矯正装置を歯につけますので、取り付け時の誤差はインビザラインより大きくならざるを得ません。
このため、マルチブラケット矯正と比べると、インビザラインなら確実に計画通りに歯を移動させることができます。
インビザラインの限界
インビザラインは優れた特徴をたくさん持つ矯正治療法ですが、残念ながら限界があることは否定できません。
予測の限界
インビザラインは、クリンチェックを使って、3Dモデル上で歯を動かし、マウスピースを製作します。
あくまでもシミュレーションですので、実際にシミュレーション通りに歯が動くとは限りません。
実際、歯の移動は複雑です。
歯列不正の状態が複雑になればなるほど、シミュレーションの予測と離れていってしまいます。
100%の成功率ではない
クリンチェックは精度の高いシミュレーションソフトと言われています。
アメリカの学会で発表された論文によると、元のシミュレーション通りに歯が動いて矯正治療が完了するのは50%ほどとされています。
苦手な治療がある
矯正治療で歯の動かし方は、そのまま平行に移動する歯体移動、傾きながらよってくる傾斜移動などがありますが、マウスピースを使うと歯体移動は苦手で、傾斜移動になりがちです。
移動距離が短い場合は、傾斜移動でも問題ないのですが、抜歯した後の隙間を埋める長い移動になると傾斜移動すると歯並びがきれいになりにくいです。
また、顎の骨格の形や大きさ、位置関係に原因がある歯列不正を顎変形症といいます。
顎変形症では顎矯正手術と顎の骨の形を整える手術が必要です。
顎矯正手術では、手術後に顎間固定という上顎と下顎の歯を一時的にとめてお口の安静を図りますが、マウスピースでは顎間固定はできません。
このように、インビザラインだけの話ではないのですが、マウスピース矯正には苦手な歯列不正がいくつかあります。
治療を受ける時の判断は?
インビザラインは、コンピューターシミュレーションをもとに自動的にマウスピースを作ります。
これを聞くと矯正歯科医以外の歯科医師や、経験の浅い歯科医師でも簡単に歯並びを整えることができそうに聞こえます。
ところが、そうではありません。
インビザラインにも限界があるので、経験の豊富な歯科医師のもとで受けることをおすすめします。
シミュレーションの評価ができる
私たちは、コンピューターが言うことなら大丈夫だろうと簡単に信頼してしまいがちです。
しかし、インビザラインのシミュレーション結果を鵜呑みにすることは良くないです。
あくまでもシミュレーション結果なので、この結果が妥当かどうかを歯科医師が判断しなければなりません。
解析結果の正しい評価は、矯正治療を成功させるのに欠かせませんが、そのためには矯正治療の専門知識や経験が不可欠です。
計画通りでないことに早く気づける
治療途中にシミュレーションと異なる状態が現れても、経験豊富な歯科医師なら早く気づいてもらえます。
シミュレーション通りに歯が動いているか、そうでないかを的確に見極めることは、とても大切です。
そのためにも、経験豊かな歯科医師のもとでインビザラインを受けることをおすすめします。
臨機応変な対応が受けられる
経験豊富な歯科医師なら、さまざまな歯列不正の治療の経験があり、”こういうときにはこのような方法が”というように、治療法の引き出しをたくさん持っています。
インビザラインでシミュレーション通りに歯が動かなくても、その都度歯の状態に対応してもらえます。
追加の治療を組み合わせられる
インビザラインが苦手とする治療には追加の治療法を組み合わせるという方法もあります。
そのひとつがアタッチメントです。
アタッチメントは、歯の表面につける白い小さな突起です。
アタッチメントにマウスピースを引っ掛けるようにし、これにより苦手な移動に対応します。
また、アンカースクリューというチタンで作られた小さな木ネジのような矯正器具を使う方法もあります。
これをお口の適した場所に設置し、そこからマウスピースに向けてゴムをかけて歯を動かします。
顎矯正手術が必要な方では、手術の前後に一時的に歯の表面にブラケットやワイヤーを取り付けるという方法もあります。
この点の判断を出来るか否かも重要なので、経験豊富な歯科医師のもとで受けることをおすすめする理由のひとつです。
まとめ
今回は、インビザラインの特徴や限界をお話しました。
インビザラインはマルチブラケット矯正と比べると、歯の移動が早く、しかも正確に進められます。
ですが、インビザラインにも限界はあります。
限界を克服するためには、経験豊富な歯科医師のもとで受けることをおすすめします。
当院は、インビザラインの専門知識や治療経験がとても多く、さまざまな難症例にも対応してきた実績があります。
他院でインビザラインは難しいと言われた方や、インビザラインについて詳しく聞きたいといった方は、当院でご相談ください。