歯科医院での定期検診と予防処置の意義
皆さんに中には定期検診に欠かさず行っている方もいるかもしれませんが、治療後に「特に問題がないから」と、そのまま検診を受けていない方もいるかもしれません。
何もなければ歯科医院に行きたくない気持ちも理解できますが、何かあってから受診すると治療期間が長くなることもしばしばあります。
定期検診による悪い部位の早期発見や予防は、歯や歯ぐきなどの口腔内環境を維持することを目的としています。
これは患者さんにとっても、何か問題が見つかった時に通院する期間を短くしたり、治療にかかる時間や費用を少なくするというメリットにつながります。
定期検診や予防処置が必要な理由
昨今では、定期検診や予防治療に力を入れている歯科医院が増えています。
今までは治療を目的に歯科医院に受診することが多かったですが、徐々に患者さんの意識も変わり治療から予防に考え方がシフトしているからだと思われます。
治療がひと段落した方や元々虫歯や歯周病の罹患がない方はその維持がとても大切です。
しかし、分かってはいてもどの程度口腔環境を綺麗に維持できているか、汚れが取れているかを確認することは自分では難しいと思います。
骨の喪失は、レントゲン写真を撮らなければ分からないことが多く、歯と歯ぐきのポケットの変化も目視することだけで判断することはできません。
定期検診は、日頃の口腔状態を把握し、悪化していないかを確認するための大切な機会です。
定期検診の頻度
定期検診の頻度は個人で異なります。
これは、個々人でお口の状態が異なるためです。
口腔内の清掃状態がよく、虫歯や歯周病のリスクが低い方は半年毎の定期検診でも良いかもしれません。
しかし、治療後間も無い方や元々歯周病があり、骨の支えが少ない方、口腔清掃が不十分な方などは1ヶ月や3ヶ月程度の検診となることが多いでしょう。
リスクが高い方が長期間放置すると、これまでの治療やケアの成果が失われてしまう恐れがあります。
何もないからと個人の判断で検診期間を延長するのはやめましょう。
歯科医院で行う定期検診と予防処置
定期検診ではどのようなことを行うのでしょうか。
基本的には検診では虫歯と歯周病のチェックが主になります。
お口のチェックにより虫歯の有無や歯周病が悪化していないか、時にはレントゲン写真を撮って確認することもあります。
予防治療ではフッ化物を利用した予防が主になります。
定期検診で歯石などが見つかった場合などは除去し、汚れの付着が目立つ部位は歯磨きの指導などが行われるでしょう。
小児の定期検診
子供の場合には歯周病の恐れはほとんどありませんが、虫歯のチェックは欠かせません。
特に磨き残しの有無などが重要になります。
乳歯は永久歯と異なり歯の厚みが薄く、虫歯になると進行が速やかです。
早期発見できれば即日詰めて終わらせることもできるため、定期検診による虫歯の確認は重要です。
また、子供に対してはフッ化物を利用した予防も行うことが多いです。
生えたばかりの永久歯に対するシーラント治療も予防治療になります。
シーラントは永久歯の噛む面の溝を歯を削らずに埋めるもので、虫歯の予防に効果的です。
成人の定期検診
大人の場合には歯周病と虫歯の両面で確認が必要です。
歯周病も虫歯も原因菌は異なりますが、細菌が原因として起こる疾患です。
そのため、どの程度汚れが取れているか、歯磨きが正しく行えているかを確認します。
磨き残しが多くなりやすい場所は磨き方や癖で少し変わります。
歯ぐきのポケットチェックで、チェック中に出血が認められる場合には要注意です。
歯ぐきに炎症が起き始めているサインの一つで汚れが普段から取れていないことを意味します。
定期検診ではこのような部位への歯磨きの指導が行われることも多いです。
その他フロスなどの補助清掃用具の使用頻度なども重要です。
状態の悪化が疑わしい場所については、レントゲン写真で確認することもあります。
定期検診前に何かおかしいと感じた時
定期検診はあくまで目安の一つとして考えておいた方が良いでしょう。
何か起こらないようにするための定期検診ですが、それでも日常生活において何かが起こることもあります。
普段の歯磨きで出血することや、冷たい物を飲食した際に一時的にしみる症状は、比較的よく見られることかもしれません。
しかし、例えば歯が痛い、うずく、何かが取れた場合などの放置は厳禁です。
これらの症状は、長期間放置しても自然に改善することはほとんどありません。
現状より悪くなる恐れもあるため、次の約束まで日数がある場合には電話で確認してみましょう。
まとめ
歯科医院での定期検診と予防処置の意義について確認してきました。
定期検診や予防は大切であると思っていてもいざ実際に行おうと思うと、躊躇してしまうかもしれません。
何か悪い箇所が見つかったらどうしよう、何をされるか分からないなど不安がつきものです。
しかし、それでは今までの治療をするために受診するのと変わらなくなってしまいます。
確かに、治療をすることは嫌かもしれませんが検診や予防をしておくことにより、治療をせずに済む、もしくは治療が必要になっても早く終わる可能性があります。
治療から予防へと意識を少しずつ変えていくことがお口の環境改善につながります。






