ブログ|東武練馬駅・練馬区で歯科・歯医者をお探しの方はおおたき歯科クリニックまで

口腔内スキャナーで歯科の治療が変わる?

口腔内スキャナーとは

口腔内スキャナーという機器があることをご存知でしょうか?

2024年ごろから保険治療においても使用が認められており(治療内容は限られます)、導入している歯科医院も徐々に増え始めています。

歯科では治療において詰め物や被せ物を作る過程で型取りを行うことが頻繁にあります。

ピンク色や緑色の粘土のような材料を口の中に入れた経験がある方も多いのではないでしょうか?

口腔内スキャナーはこの型取りの際に使用する機械です。

 

 

口腔内カメラとは違う?

口の中に入れる機械として似ているものに口腔内カメラがあります。

これは今のお口の中の写真を撮影する機械です。

口の中の状態は前歯であれば患者さんも比較的見えやすいですが、奥歯になると分かりにくくなります。

このため患者さんにとってはどのような状態なのか口頭で説明を受けてもイメージがつきにくいです。

口腔内カメラを用いて撮影し、撮影した写真データを見ながら説明すると患者さんにも分かりやすくなります。

一方で口腔内スキャナーは用途が異なります。

撮影をするのですが、データを3次元化して詰め物や被せ物を作るために使用します。

治療説明の際にも使用することはあるかもしれませんが、多くは型取りの代わりに使用するのです。

 

 

口腔内スキャナーを使用する時

口腔内スキャナーは型取りの際に使用します。

従来使用していた粘土のような材料(印象材)を使用せずに、この機械を用いて型取りをします。

主に詰め物や被せ物、インプラントの被せ物作成、マウスピース矯正にも使用します。

2024年からは保険の詰め物にも使用することが認められており、徐々に口腔内スキャナーを用いて型取りをする歯科医院も増えてきています。

一般的に保険内で認められている範疇(光学印象加算)で使用する場合には詰め物がCAD/CAMインレーと呼ばれる、白い詰め物を作る時に使用します。

CAD/CAMインレーは保険内で使用できる白い詰め物で、レジンと呼ばれる樹脂にセラミックの粉を混ぜた材料を用いて作成します。

銀歯と比べて白く詰められる一方、強度はあまりありません。

噛み合わせが強い方や歯ぎしりなどをする方などは詰め物が取れたり壊れることが起こりやすいため不向きとなります。

また強度の確保のため、歯を削る量が銀歯よりも多くなるという点も注意が必要です。

 

 

 

 

 

口腔内スキャナーの利点

口腔内スキャナーがどういったものかを知った上でどのような利点があるかを確認しましょう。

主に患者さんと歯科医院側にその利点があります。

どのような利点があるのかを確認し、受診する際の治療方法の一つとして知っておくとその恩恵を受けられるかもしれません。

治療時に使用したい場合には、主治医に使用可能かどうかを確認してみましょう。

 

 

 

口腔内スキャナーの利点 患者さんの視点

一般的に型取りを行う際には、粘土のような材料をお口の中に入れて数分待つことが多いと思います。

この時に人によっては苦しい、オエッとなる反射が出てしまうことがあります。

しかし、口腔内スキャナーを使用するとその気持ち悪さや不快感が少ないと言われています。

また、従来の型取り材を用いる方法よりも短時間で行うことも可能な場合があります。

結果として、患者さんの治療時の苦手な型取り時間を抑えられることにつながります。

保険適応されている使用方法は限られますが、今後は徐々にその範囲が広がるかもしれません。

 

 

 

口腔内スキャナーの利点 歯科医院の視点

虫歯治療において1つの治療の流れは歯を削り、型を取った後に石膏を流して模型を作成します。

口腔内スキャナー使用時にはお口の状態はパソコンのデータとして保存されます。

したがって型取りの材料や石膏の材料は不要となります。

これによりどのようなことが起こるかというと、型取りをした後には型取り材が変形してしまったり、石膏を注ぐ時にミスをして模型がうまく作成できないことや壊れてしまうというリスクを減らすことができます。

加えて模型を作成した後はその模型を破損してしまうリスクがなくなり、模型を保管しておく必要がなくなります。

口腔内スキャナーで型取りしたデータはパソコンなどに保存されるため、データの破損や消失がなければ保管されるためです。

 

 

 

口腔内スキャナーでまだ出来ないこと

口腔内スキャナーは利点も多いですが、使用できない場面もあることを知っておきましょう。

スキャナーを用いて作成できる物が限られています。

例えば被せ物が連結した長いブリッジや入れ歯の型取りは不向きです。(最近では技術の向上によりできることも増えてきました)

また口腔内スキャナーを使用時に残っている歯の本数が少ない場合や被せ物の縁が歯茎の中に入り込んでしまうような詰め物や被せ物の設計になる場合には、カメラがうまく読み込めないこともあります。

使用できない場合には、従来通りの型取りを行うことも多いです。

 

 

 

 

まとめ

​​口腔内スキャナーで歯科の治療が変わるかについて確認してきました。

使用する頻度が最も多いのは型取りの時ですが、使用できる場合とできない場合があることは知っておきましょう。

口腔内スキャナーの使用は従来の型取りの方法とは異なり、患者さんにとって違和感が少ないといわれています。

模型の破損のリスクなども無いこともあり、模型破損による患者さんの再来院の必要性も無くなるでしょう。

ただし口腔内スキャナーは、どの医院にも導入しているわけではありません。

もし使用をしたい希望がある場合には、かかりつけの歯科医院に相談してみましょう。

 

24時間WEB予約