定期健診のタイミング

皆さんは意識的に定期的な健診を受けるようにしているでしょうか？

歯科はどうしても健診の間隔が開いてしまいがちです。

しかし、何かが起きてから受診するようでは健診のタイミングとしては遅いです。

定期健診が重要であることはわかっていても、不安や心配な気持ちになってしまい足が遠のくことが多いかもしれません。

定期健診はその人のお口の中の状態などから1ヶ月程度から半年など健診のタイミングに幅があります。

健診についての重要性や、健診のタイミングはいつなのかを確認します。

 

 

定期健診の重要性

定期健診は歯科に限らず重要なことは言わずもがなです。

何か問題があったとしても、早期に治療に移ることが可能だからです。

一般的に早期に治療が可能であれば、治療時間や期間は短くなることが多いです。

虫歯であれば詰めて終わり、1回で終わるかもしれません。

歯周病は早期の場合には自覚症状が乏しいため、歯科医院で指摘されて初めて知ることもあります。

健診は問題点の早期発見と早期治癒を行う重要な機会です。

1年以上歯科医院で健診を行なっていない場合には、何も症状がなくても確認してもらうことをお勧めします。

 

 

定期健診怠ると．．．

定期健診は問題点の早期発見と早期治癒を可能にする機会です。

これを蔑ろにすると問題が大きくなってからの治療になることが多いです。

歯が欠けて痛む、しみるなど何かしらの症状が出てから来院する方もいます。

しかし、このように自覚した症状が出てからの治療では簡単な治療で済む可能性が下がり、歯の神経を取る場合や最悪抜歯などもありえます。

歯周病においても、重度になってしまうと歯が揺れ歯茎から血や膿が出てくるなどの症状が出ます。

歯周病も重度の場合には抜歯になってしまうことがあります。

定期健診を怠ると問題点が見過ごされ、治療自体が大掛かりになることや簡単に終わらないことがあります。

 

 

 

 

定期健診の間隔を決める要素

定期健診は個々人の口の中の状況などによりそのタイミングが異なります。

年齢で決めるわけではありません。

いくつか決める要素があるため、どういったことに注目して健診の頻度を決めているかを確認しましょう。

 

 

虫歯のなりやすさ

人によって残念ながら虫歯のなり易さ、なりにくさがあります。

歯の質や歯の清掃状態、唾液の量などいくつかの要素によって、虫歯のなり易さは人によって異なります。

これらの要素から健診のタイミングを決めることがあります。

特に唾液が少ない方や唾液が出にくい疾患を持っている方は、虫歯になり易いです。

このような方の場合、あまり健診の間隔を長期間開けてしまうと虫歯ができてしまっていることもあります。

 

 

歯周病の状態

歯周病の状態は健診のタイミングを決める重要な要素です。

歯周病は進行しても初期の時には自覚症状があまりないため、気がつきにくいです。

健診では歯と歯茎の間の歯周ポケットの状態や歯を支えている骨の状態などをレントゲン写真などから確認することが多いと思います。

以前の来院時と比較して進行しているところはないか、歯茎に炎症を起こしていないかなどを確認します。

炎症所見があれば、歯磨きの指導などがあるでしょう。

歯周病の状態により、1から3ヶ月程度の健診の頻度になることが多いと思われます。

 

 

補綴の状態

虫歯治療をした後の詰め物や被せ物、入れ歯やブリッジ、インプラントなどの人工物が多く入っている方は、元々の虫歯のリスクが高いことが伺えます。

また、入れ歯を装着している方は、部分入れ歯の場合には金具が緩むことや総入れ歯でも歯茎が痩せて入れ歯と歯茎の間の隙間が大きくなる場合などがあります。

インプラントを入れている方であれば、特にインプラント周囲炎という歯周病に似た症状が出ていないかを確認する必要があります。

インプラント周囲は天然の歯の周囲と歯茎の線維の走行状態が異なるため、炎症の進行が早く治癒もしづらくなります。

したがって、インプラントがある方は定期健診が重要であり、頻度も１から3ヶ月程度の頻度になることが多いでしょう。

 

 

 

 

定期健診で行うこと

定期健診では虫歯の有無や歯周病の状態（歯茎の状態や歯を支える骨の状態）の確認をまず行い、治療の必要性があれば行います。

状態が落ち着いているのであれば歯石とりや着色落とし、入れ歯を使用中であれば、入れ歯の研磨や洗浄を行います。

この時にお口の清掃状態も確認しますが、上手く磨けていない場所があれば指摘されるかもしれません。

そのような場所はどのようにして磨けば良いのか指示を仰ぎましょう。

歯ブラシの当て方や動かし方、場合によってフロスや歯間ブラシなどの補助的な清掃器具の使用方法を指示されることもあります。

普段の予防が大切になるので、この機会に確認するようにしましょう。

 

 

 

 

まとめ

定期健診に行くタイミングについて確認してきました。

健診のタイミングについては個々人のお口の状態によって異なります。

虫歯のなり易さや歯周病の状態、入れ歯やインプラントが入っているかによっても左右されます。

特に継続して注意して管理した方が良い方は1ヶ月に1回程度の確認となります。

それ以外の方は概ね3ヶ月に1回程度の頻度になることが多いでしょう。

中には虫歯や歯周病の可能性が低い方の場合には半年や1年程度間が開く可能性があります。

大切なことは何かがあってから受診するのではなく、定期的な受診により予防と管理をすることです。

問題は小さいうちに対処することで大事にならずに済みます。

定期健診をしっかりと行うようにしましょう。