歯ブラシの選び方
歯磨きは虫歯、歯周病の予防にどちらも欠かすことができません。
そのため歯磨きに使用する歯ブラシの選択は大切になります。
一般的に言われている歯ブラシの選択では、個々人に適切かは判断しにくいです。
そのため、本来であれば歯科医院で確認してもらうことが大切です。
ここでは歯ブラシの選択方法として、種類の違いや磨き方による違いからどのようなものを選択すべきか考えてみます。
歯ブラシの選び方を考える上で
歯ブラシの選択基準を考える上で、普段皆さんがどの程度の時間や頻度で磨いているかを確認してもらう方が良いと思います。
また、どの程度の力加減で磨いているかも併せて確認しましょう。
短時間で歯磨きを終えてしまっている方や早朝の通勤や通学前などの時間がない時に歯磨きをする場合と比較的時間にゆとりがあり、例えば夜の就寝前など歯磨きに時間が取れる場合では歯磨きの仕方も異なると思います。
前者と後者では磨く時間や力も異なりやすいため、歯ブラシの選択が変わってくるでしょう。
その他に歯ブラシの選択を考える基準として上手く手が使えるか、動かせるかも重要な事項です。
歯ブラシを使用する際には歯と歯茎の境にあてる動作や振動させるような動かし方が必要になることがあります。。
手が上手く動かせない場合にはこれらの動きや歯ブラシの当て方が難しくなるため、歯ブラシの選択が異なってきます。
歯ブラシの特徴
歯ブラシの選択をする上で歯ブラシは市場に沢山の種類があるため選ぶのに迷ってしまうと思います。
特徴も各社様々あります。
歯ブラシの特徴は大きく分けて
①ヘッドの大きさ
②毛の形や硬さ
が挙げられます。どのように選択すれば良いか確認しましょう。
ヘッドの大きさ
歯ブラシはヘッドの大きさに大小があり、幅が狭いもの、広いものがあります。
ヘッドは厚みがあると奥歯を磨く際に、磨く予定の反対側の歯にぶつかったり、奥まで歯ブラシを入れることが難しくなりやすいため厚みはやや薄い方が望ましいです。
ヘッドの大小に関しては、磨く時間や強さによって選択が変わります。
ヘッドが小さく幅が狭いものは細かいところを磨くのに適しているため、一般的に選択されることが多いと思います。
しかし、磨く時間が短い方や強い力で磨くことが多い場合には、汚れが上手く取れにくいことがあるため、ヘッドが大きめで幅が広いものを選択する方が良いことがあります。
毛の形や硬さ
歯ブラシの毛の形は意外と種類があります。
先端が細く尖っているものや先端が球状になっているもの、山や谷のようにギザギザになっているものなどがあります。
一般的には汚れが取りやすい細い毛が選択されやすいかと思います。
しかし、強い力で磨く方や歯ブラシの動かし方が大きい方、歯磨きの時間が短い方は、毛の形がギザギザのタイプや球状になっているものの方が汚れの除去率が高くなることがあります。
毛の硬さについては一般的に『ふつう』の硬さが良いとされていますが、歯磨きの圧が弱い方は硬めの方が、汚れの除去率は上がります。
逆に歯磨きの圧が強い方は柔らかめのものが良いでしょう。
歯磨きの圧力が強い場合には歯磨き時に歯が削れやすく、歯茎も傷つけやすくなるためです。
歯がクサビのようにへこんでいる場合や歯茎に歯ブラシで傷をつけた跡がある場合には、歯磨きの圧が強い可能性があります。
その他の特徴
歯ブラシは正しい選択ができても、歯に上手く当てて動かすことができないと機能しません。
したがって、上手く手が動かせない場合や動かしにくい場合には電動歯ブラシを使用してみるのも一つの選択です。
電動歯ブラシにもいくつか種類がありますが、歯に当てるだけで自分で動かさずに済み、手が上手く動かせない方でも効果的に汚れを落とすことが可能になります。
電動歯ブラシ自体の本体や替えのブラシの費用は手磨きのものと比較して高額になりますが、試してみる価値はあるかと思います。
一般的な歯ブラシ選択の基準
歯ブラシの選択は、磨く時間や強さなどで変わってくることは前述の通りです。
ここでは一般的に良いとされる歯ブラシの選択基準を説明します。
一般的には歯ブラシのヘッドは小さくコンパクトで毛の形は一定のもので硬さは普通のものを選択します。
これが上手く適応できるのは、歯磨きの時間が5分以上確保できることや歯への当て方や動かし方や圧力が適切な場合です。
歯ブラシの選択をし、歯磨きをしてみて上手く磨けていない場合には、歯ブラシの選択に問題がある場合や歯磨きの方法に問題がある場合があります。
磨けているかを確認するためには、定期的な歯科受診をして指導を受けることが近道です。
まとめ
自分に合った歯ブラシの選び方について確認してきました。
歯磨きの方法や磨き方の癖は人によって変わってくるため画一的に歯ブラシの選択や歯磨き指導をしても上手くいかないことがあります。
市場には沢山の歯ブラシの種類があるため、患者さんはどれを選べば良いのか迷うことがあるかもしれません。
個人に合った歯ブラシを選択するには、自分の癖や習慣も気にするようにしましょう。
自分の歯磨き方法や歯ブラシの選択が合っているか疑問に思う場合には、かかりつけの歯科医や歯科衛生士に確認してもらうようにしましょう。