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お口の機能を育てて、健康なお口に!

お子さんのお口は普段開いていますか?閉じていますか?

最近の研究で、日本の子どもの30%が日常的にお口が開いているお口ぽかんの状態という報告がありました。

 

・お口がいつもぽかんと開いている

・固いものが食べられない

・滑舌が悪い

・歯並びが悪い

こんなお子さんが増えています。

これらの症状は、すべてお口の機能が関わっています。

飲むこと、食べること、話すこと・・・お口にはたくさんの機能があります。

歯科では2018年に「口腔機能発達不全症」という病名で保険適応の治療ができるようになりました。

今回は、口腔機能発達不全症とは何か。お口の機能を育てることがなぜ大切なのかについてご説明します。

 

お口の機能とは

お口の機能は、大きく分けて3つがあげられます。

・食べる:生きるために必要な栄養を摂取する

・呼吸する:酸素を取り込む

・話す:社会生活を営むためのコミュニケーション

 

お口の機能は、身体の発達や全身の健康、社会で人とコミュニケーションをとって生活していく上で非常に重要なものです。

人間は生まれてすぐに産声を上げて呼吸をします。その後授乳をすることで飲み込むことを覚え、離乳食を食べて食べる機能を育てていきます。

お口の機能の発達は、乳児期~幼児期に決まるのです。

 

口腔機能発達不全症とは

口腔機能発達不全症とは、“先天性の疾患などがない健常児において、食べる・話す・呼吸などの機能が十分に発達していない、もしくは正常な機能を獲得できていない状態を指す疾患”とされています。

2018年に歯科でこの病名が保険収載されました。

口腔機能発達不全症には大きく分けて3つの種類があります。ほとんどのお子さんはこの3つの発達不全を複合的に持っています。

 

食べる機能の発達機能不全

最近、お子さんの食事についてお悩みの保護者の方が多くいらっしゃいます。

・丸呑み

・硬いものを食べない

・偏食

・食事時間が極端に長いor短い

・くちゃくちゃ音を立てて食べる

 

食べ物をお口に入れて噛んで飲み込むということは、唇、舌、頬、咽頭などが連動して動いて起こるとても複雑な機能です。

食べることに何らかのトラブルが生じている場合、お口の機能の発達に躓きがある可能性があります。

 

 話す機能の発達機能不全

話す機能の獲得は5~6歳ころに完了するとされています。

5歳未満でサ行がうまく言えない、などは発達過程なので心配いりません。

しかし舌の裏側の筋が短くて舌がうまく動かせない場合や、歯並びにより唇が閉じにくい場合、唇や舌の筋肉が弱くてうまく動かせないなど、お口の機能の発達がうまくできていない場合もあります。

小学校入学前に発音障害を指摘される場合は、口腔機能発達不全症が疑われます。

 

呼吸する機能の発達機能不全

呼吸には鼻呼吸と口呼吸があります。

理想的な呼吸は鼻での呼吸です。鼻は呼吸の時に空気中の汚れを除去するフィルターの役割と、加湿する加湿器の役割をしてくれます。

口呼吸はアレルギーや風邪をひきやすかったり、お口がずっと空いていることで歯並びや顎の発育に悪い影響を及ぼしたりします。

 

 

口腔機能発達不全症の治療

口腔機能発達不全症と診断された場合、どのような治療をするのでしょうか。

それは年齢や症状により大きく異なります。

 

食事の仕方の見直し

口腔機能の発達不全症のお子さんは、食べることに何らかのトラブルがあることが多いです。

赤ちゃんの場合は、授乳のトラブルのこともあります。

食べることはお口と身体の発達と密接に関係しています。

食べる姿勢や食べ物の固さや大きさ、食具の使い方などを見直すことで、食べることのトラブルに対応した指導を行います。

 

お口のトレーニング

お口ぽかんや舌がいつも下がっている低位舌と呼ばれる状態のお子さんなどは、唇の力が弱かったり、舌を動かすことが苦手な場合が多いです。お口の機能に苦手な部分がある場合は、発達を促すためのトレーニングを行います。

小さいお子さんの場合は、トレーニングとしてやるのはなかなか大変ですよね。

普段の遊びのなかで、風船を膨らませたり、シャボン玉を吹いたり、お口を使った遊びを積極的に行うこともおすすめです。

 

お口の機能を育てるために大切なこと

お口の機能の発達は全身の発達とつながっています。

正しくお口を使うためには、正しい姿勢も不可欠です。

外でたくさん遊んで、身体をたくさん動かすこともお口の機能を育てることにつながります。

お口だけでなく、お子さんの健康な身体を育てるという気持ちが大切です。

 

まとめ

お口の機能の発達は乳児期から幼児期にかけて発達します。

お口ぽかんで口呼吸の子は、風邪やアレルギーになりやすかったり歯並びが悪くなったり、顎がしっかり発達しなくなったりなどたくさんの弊害があることが知られています。

お口の機能を育てることには、日頃の生活習慣が大きくかかわっています。

お口をしっかり使って機能を育てることは、将来の綺麗な歯並びを育てることだけでなく健康な身体作りにもつながります。

是非日頃からお口を使うことを意識して、お口の機能を育てましょう!

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